ナミナミマートとその前後

こちらでのご報告が大変遅れましたが、 9/7から9/10に開催された「ナミナミマート」、終了いたしました。

晩夏に海の展示をした、性懲りも無く夏を名残惜しむ三人による、四日間の展示でした。

お越しくださった皆様、ありがとうございました。

 

会場は京都出町柳のPOWDER PLANT、

階段を登れば小さな部屋がしき詰まる白い廊下、しゃがみながら眺めたいなと思う。

そして白い壁や高い天井、黒色のクーラーなどを眺めては、

まだ終わってもいないのに、またここでやりたい!と繰り返し口にした在廊中。

ひぐらしの鳴き声をBGMにした会場には久しぶりの人がたくさん来て本当に嬉しかった。

ゆっくりとした時間が良すぎて、今回はその気持ちのみに寄り添っていいんじゃないかと思ったりした。

ウーロン茶片手に、将来のことを話したり、

勢いよく流れる鴨川を横目に、先日の台風を思い浮かべながら、

ハーゲンダッツを食べて、「夏休みみたいだ」と言った。

 

展示前、気温も下がってきたというのに夏バテをし続け、

コンビニの混ぜそばでさえ完食できないほどに成り下がっていた。

やらなくてはいけないことができないまま布団にうな垂れ、

優しい友人の言葉に甘えながら夜のコンビニでアイスを買った。

満月のようで、でもいつもと変わらないようなまん丸なアイスをふたりで胃に入れて、

まだ騒がしい夜の梅田へ歩いていく友人の、様々に照らされた背中を見送る。

 

展示が終わった9月も夏を追いかけていました。

海がすぐそこにある駅を見つめて、何も考えられなくなっていた。

ただひたすらに、8月以上の気温を感じながら、水が広がる光景を見ていた。

一歩歩けばまたそこに視線が行き、徒歩10分がひどく心地よく長い。

青がピンクとなり、橙となり黒になって落下していた。

人がたくさんいたのに、その場所は誰もいなくて本当に楽しかったね。

でもあの日、私たちが見た向日葵は確かに夏の終わりだったね。

 

それからまた、雨マークを晴れにしてからお出かけをした。

指をさした先に行きたくて、電車が行ってしまっても、あれから1時間待とうとも後悔なかった。

案の定電車が目の前で行ってしまってからのしばらくの時間、

水辺に見とれるつもりがうろこ雲に目が行き、カメラロールに仕舞っていきます。

京都に住んでいた頃、学校から家まで1時間ほど歩きながら帰ったこと、

そういうことができるようになったこととかが今も生きていると感じます。

夜の公園へ行けるから、大人になるのは楽しいなあとつくづく思う。

炭酸の抜けたジュースを飲んで苦笑いしていた。

金木犀の香りを探している、まだ秋は来ていないような気がしています。